【税務六法】条文を調べるのは紙派?電子派?について

税法の条文を調べるのであれば、紙媒体電子媒体かの2択で悩みます。

紙も電子もそれぞれのメリット・デメリットがありますが、ぎょうせいさんや新日本法規さんで税務六法(紙派)を購入する事務所の方が多いのかもしれません。

e-Gov法令検索(電子派)も私の周りの税理士では多いです。

今回は、税務研究会さんが提供している「税務法令データベース」というサービスについて記事にしたいと思います。

税務研究会さんは、私たちの業界では言わずと知れた税務専門誌「週刊 税務通信」を発刊されている会社さんです。

目次

税務法令データベースについて

有料のサービスなので、こちらで料金などを確認してください。

税務通信データベースを契約されている方には無料で付いてくるサービスです。

私は「週刊 税務通信(データベース付き)」という紙での税務通信・データでの税務通信・税務法令データベースのフルセットを申し込んでいます。年額52,800円(税込)ですが、お得と思っています。

では、「税務法令データベース」ですが、なにがおすすめかというと、

  • かっこ書き の省略機能があります。
  • かっこ書き の色分けができます。
  • 前年度の同じ条文もワンクリックで読めます。(改正が多いので助かります。)
  • PDF保存が楽です。

税法は、かっこ書きの中にさらにかっこ書きがあるので、とにかく読みづらいです。

そのため、かっこ書きの省略・色分けはとても便利で、複雑な条文を読みやすく表示できます。

次の目次で、話題の「賃上げ」を題材にどれくらい見やすいか・読みやすいかを条文の画像データで説明したいと思います。

かっこ書きの省略・色分けでどれほど条文が読みやすくなるか(画像あり)

※ワードを編集して再現しています。実際の画像を貼り付けるのはNGな気がしたので。

【租税特別措置法:第10条の5の4(給与等の支給額が増加した場合の所得税額の特別控除)

まずは何も手を加えていない普通の条文です。

どうでしょうか?読む気しますか?

この記事を見た方が税理士業界の人でなければ、紙がイイとか電子がイイとかそういうレベルではなく、一般的な感想は、「こんなの読まねーよ」だと思います。笑

私たちは、この条文の全体像を理解することが大切なので、まずは「どのような条件であれば適用できるのか」をイメージする必要があります。
そのため、細かいルールである「かっこ書き」は一旦省略して読んだりします。

続いて、かっこ書きを省略した条文を見てみたいと思います。

だいぶスッキリしました。先ほどよりは読む気になったかと思います。
これで条文の全体像が見えてきます。

条文の全体像が理解できたら、あとは細かいルールを見ていきます。具体的には「かっこ書き」で定められているルールです。
ここで「かっこ書きの色分け」の機能を使います。

では、かっこ書きの色分けがある条文がこちらです。

緑の文字かっこ書きです。赤の文字かっこ書きの中にあるかっこ書きです。

かっこ書きなしで全体像を理解したあとに、かっこ書きありを読みやすくなるように色分けしているだけなのですが、このひと工夫でかなりの時間短縮につながります。

条文を調べるのは紙と電子のどちらがいいか

結論を言いますと、個人の好みですのでどちらでもいいと思います。
しかし、職員・スタッフから「紙がいい」「電子がいい」という要望があるのであれば、それは取り入れるべきなのではないかと思います。

税務六法の購入も税務法令データベースの購入もコストはかかりますが、事務所運営の生産性の向上を考えると安いものです。

電子だと読みにくいという意見もありますが、

  • タブレットで読んでみる
  • PCのモニターを変えてみる(サイズなど)

で解決するような気もします。

私は電子派で、税務通信も税務法令データベースも毎週開くので、当然ブックマークしています。(効率化を図るブックマークについての記事はこちら

良いと思ったものはドンドン取り入れた方が仕事のモチベーションもパフォーマンスも上がります!

もし税制改正が毎年なかったら、紙派だったかもしれませんが。。

以上です!


確定申告の期限まで残り2週間をきりました。
クライアントの皆様がとても協力的なので、今年も3/15の申告期限に余裕をもって無事終われそうです。

コロナでの申告期限の延長も当事務所では今現在ではなさそうなので何よりです。

1月決算法人が多いので繁忙期がまだ続きますが、もうひと踏ん張りなので頑張ります!

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