2023年(令和5年)4月時点の情報となります。
個人事業主が法人成りをして法人口座を作る場合は、銀行からOKが出やすいと思います。
一方で、脱サラ・退職をして一念発起し、
個人事業を経ずに法人を設立して事業をする場合、実店舗型銀行では簡単に法人口座の開設が出来ません。
実店舗型の銀行では、法人口座の開設のハードルは年々高くなっているように感じます。
そんな中、口座開設の日数が短く、条件を満たすことで法人口座の開設ができる銀行があります。
今回は、法人を設立し事業を開始する方がGMOあおぞらネット銀行において口座開設をするべきメリットについて税理士の視点から記事にしたいと思います。
結論:GMOであればダイレクト納付ができるため
現行の税金の納め方
GMOあおぞらネット銀行での法人口座の開設は、冒頭でも述べたようにきちんと条件を満たしていれば可能です。
法人(に限らず個人事業でもそうですが、)で事業を営む場合は、決算の都度、納税がついてまわります。
この納税の手続きですが、大きく分けて次の4つとなります。
- 現金で納付
- クレジットカードで納付
- ネットバンキングで納付
- ダイレクト納付
これらの他に納税額できる金額に上限があるスマホアプリ納付・コンビニ納付などがあります。
現金納付、クレカ納付、ネットバンキング納付、ダイレクト納付のうち、
手数料が無料で1番手間がかからない納付の方法がダイレクト納付となります。
また、ダイレクト納付でれば口座振替日(引落日)を選択できる点も融通が利いています。
GMOあおぞらネット銀行はダイレクト納付に対応
このダイレクト納付ですが、どの金融機関でも導入できるわけではありません。
利用可能な金融機関の一覧はこちらになります。
ダイレクト納付に対応したことで、法人の事務負担の軽減が見込めます。
ダイレクト納付の口座振替依頼書への捺印
国税(e-Tax)と地方税(eLTAX)の口座振替依頼書
通常は、それぞれの書類の緑枠に金融機関への届出印を押印する必要があります。
GMOあおぞらネット銀行の場合、口座開設時に個人・法人ともに印鑑の登録は不要となっております。
では、印鑑登録が不要であれば押印する必要はないのか?という疑問が生まれるかと思います。
結論としては、押印は必要ではありませんが、法人の実印など任意の印鑑を押印しておいた方がよいです。
法人の実印などを押印することで、銀行側での口座情報の確認・登録の際に、誰が作成・提出したものかの意思表示ができます。
(おそらくですが)銀行側でもスムーズな事務手続きが行われるものかと思います。
念のため、国税・地方税ともに「押印不要なのでしょうか」と確認をしましたが、押印より先は銀行側の確認事項とのことで、明確な回答があるわけではありませんでした。
そこでGMOに確認したところ、届出印自体がないので任意の印鑑を押印してもらえれば助かりますといった回答だったために、上記のような結論に至りました。
当事務所のクライアントの中には、すでにGMOあおぞらネット銀行でのダイレクト納付の口座登録が完了した方はいらっしゃいます。
振込手数料などコスト面でも優れている
法人口座の比較をしてみたいと思います。
項目 | GMO | A銀行 |
---|---|---|
月額利用料 | 無料 | 3,630円 |
振込手数料(他行宛3万円未満) | 145円 | 330円 |
振込手数料(他行宛3万円以上) | 145円 | 550円~ |
「振込料金とくとく会員」というサービスがあり、月額料金500円で他行への振込手数料が1回135円にできます。
ex. 3万円以上の支払先が月に20件ある場合
① 550円-145円=405円
② ①×20件=8,100円
③ ②×12ヶ月=97,200円
この振込手数料に加えて、月額利用料3,630円×12ヶ月=43,560円を考慮すると、
年間で約14万円ほどの差になります。
ATM手数料については注意が必要
ATMでお金を出し入れする際の手数料については次のようになっています。
項目 | GMO | A銀行 |
---|---|---|
入金 | 110円 | 無料 |
出金 | 110円 | 無料~220円 |
残高照会 | 無料 | 無料 |
ATMの種類は、現在はセブン銀行・イオン銀行・ゆうちょ銀行の3種類となります。
コンビニであれば、セブンイレブン・ミニストップ・ファミリーマートにて引出・預入・残高照会ができます。
これらのコンビニと郵便局にて出し入れができるので、基本的に不便ということはないかと思います。
1つ注意点として、入金する際も110円の手数料がかかります。
飲食業や小売業・クリニックなどで「レジのお金を毎日(頻繁に)預金口座へ預けている」といった業種の方には不便かもしれません。
現金を頻繁に扱わない業種の方は、「現金をATMで口座に預ける」という行為自体がほとんどないかと思いますので、さほど気にする必要はありません。
振込手数料が安いことによる恩恵の方が大きいためです。
日本政策金融公庫の口座振替による返済に対応している
創業融資は公庫にお願いする方が多いかと思います。
2023年2月20日(月)受付開始
(初回の口座振替は2023年3月以降となります。)
詳しくはこちらをどうぞ。
以上、【GMOあおぞらネット銀行】新規創業した法人の口座開設にオススメ についてでした。